本日、最終日は5時までです。

猫見遊山日記

おはようございます。本日4月4日(火)は「そこをまがると…」展最終日です。開廊はいつも通り12時半ですが、今日は夕方5時で終了。お気をつけくださいね。僕は終日在廊予定です。天気は良さそうなのでお散歩ついでにおでかけください。

 昨日は平日でしたが大勢の方に来ていただきました。ありがとうございます。今回のメインの絵は昨年のフランス旅行の心象風景なんですが、僕が現地で撮った写真も6枚ほど展示しています。なぜかこの写真が褒められる回数が多い。中には「カメラマンと一緒に行ったの?」なんていう人も。僕の腕がいいわけではなく、今時はカメラの性能がいいし、何と言っても被写体自体の素晴らしさによるものなんでしょうね。フランス旅行中、日本では見たことのない光の具合に異国情緒を感じたことがなんどもありました。

 もう一つの展示テーマが「パリの画家たち」です。現地の美術館で生の「名画」を見たとき、そのサイズがとても印象的でした。大きなキャンバスに向かう画家たちの姿に興味が向き、画家たちの顔を描きたくなったんです。調べてみて気づいたんですが、画家の顔って案外知りませんよね。小学校の音楽室に作曲家たちの肖像画はいっぱいあったけどね。閉廊時間近くに高校時代の友人たちが来てくれたのですが、その一人がこれらの肖像画を「オトナ買い」(まとめて買うこと)してくれました。お菓子やおもちゃはともかく、絵のオトナ買いって初めて見ました。彼の英断に、その場に7、8人いたお客さんがみんなで拍手。年末の酉の市で熊手を買うと拍手されますが、それを思い出しちゃった。チーコウ、ありがとう。持つべきものは度胸のある友人です。「パリの画家たち」シリーズは、普段僕がよく使うアクリル絵の具の種類の中でも透明絵の具を使っています。油絵っぽいテイストを加味しやすい絵の具だと思います。僕は油絵を描いたことがほとんどないんですが、今後油絵にも挑戦してみたいと思っています。お楽しみに。

 閑話休題。僕は自宅で仕事をするので、個展の期間だけ「通勤」します。家から電車に乗っている時間は45分くらいかな。電車の中では読書が楽しみです。今回は高橋克彦さんの「炎立つ」を読んでます。11世紀の東北を舞台に繰り広げられる、俘囚(当時の東北地方の民を中央はこう呼んでいたそうです)と朝廷との確執を描く物語。史実に基づくフィクションですが、浮き彫りされる両者の思惑のすれ違いや政治家のダメダメさが現代にも通じてなかなか興味深いです。僕は未見ですが、かつて大河ドラマにもなったそうです。今日も小説を読みつつ出勤して、会場でお待ちします。