絵師敬白

ラ・シオタは南仏の古い港町。
狭い路地から見上げると、空がオレンジ色に染まっている。
悠然と歩くトラ猫の後をついて路地を抜けると、
ビストロの黄色い灯りが夏の遅い夕食時を告げていた。
昨夏のひととき、パリと南仏の街をそぞろ歩いた。
フランスの街の細い裏通りは秘密の抜け道のよう。
小さな扉の陰におばあさんが座っていたり、
隠れ家のような店に出くわすことも。
次の角をまがると、今度は何に出会うだろう。

Posted by mar