わんちゃん来場

わたりの川日記

 こんばんは〜。後半初日無事終了しました。今日は高校時代の友人が飼い犬の散歩がてら寄ってくれました。ワンコは体重7〜8キロの猟犬(犬種を聞いたけど忘れてしまった)です。慣れない場所に何だか最初は戸惑って「早く帰ろー」という感じだったけど、しばらくするとギャラリーの中を探検してました。僕も小学校低学年から高校までは実家で犬を飼っていたので、実は犬好きです。結婚以来かみさんの影響でネコ飼いになってしまったけどね。僕の個展にいらっしゃる方は友人知人が多いのですが、個展会場で話をしてると、これまで知らなかった個人情報がふっと飛び出す事があって面白いのです。地平線仲間で謎のチャリダー(自転車乗り)オバラ君は、学生時代民族学を専攻しており、佐渡島で不思議な祭りの取材をしていたとか。居合わせたサチコさんのおじいちゃんが佐渡島の出身という事も分かりました。昔からの仕事仲間の編集者が、実はかつて漫画家を志していたと聞いてのけぞり、学生時代の後輩が文学の道に足を踏み入れてると聞いてこれまたびっくり。彼は地方の文学賞も受賞した事があるそうで、早速彼の作品をメールで送ってもらいました。個展が終わって一息ついたら読もう。

 文学といえば、今僕がハマっているのはアイスランドのミステリです。スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンのミレニアムシリーズに出会って以来、北欧の作家の作品はいろいろと読んでいたのですが、アイスランドの作品は初めて。たまたま図書館で見つけたその作家の名前はアーナルデュル・インドリダソンといいます。ミステリの体裁ですが、社会的背景がじっくり描かれていて、事件の展開だけでなく人の心理を追う面白さがあるように思います。人物名が長いので覚えにくいけど、翻訳者の柳沢由美子さんの訳が読みやすく、ストーリーを追うだけでなく一文一文をしっかり読ませます。最近は総じて翻訳の質が上がって来たような気がします(上から目線ですみませんが)。いずれにせよ、北欧作家に興味のある方は面白いかも。

 この作品とは全然関係ないけど、アイスランドには固有の馬種がいます。9世紀頃からヴァイキングの移住と共にヨーロッパから持ち込まれたそうです。しかしほとんど外部との行き来がないアイスランドでいわばガラパゴス化して特有の性質を獲得したとか。また数世紀に渡って混血もほとんどなかったため、古来の性質をそのまま伝えている貴重な種。現在は敢えて国外への持ち出しや混血を禁じて血統を守っているそうです。数年前にアイスランド映画「馬々と人間たち」でこの馬を見て以来、いつかアイスランドでこの馬に会いたいと思っています。

 個展と全然関係ない話になってしまいました。今日のラストは、大学時代の友人ハナオカと、地平線会議のタケダさんと三人で「ヒマラヤカリー」で一杯。「ヒマラヤカリー」は千駄ヶ谷駅と鳩森神社を結ぶ道を更に真っ直ぐ(南西に)進んだ先の信号の角。駅からおよそ10分くらいかな。古い住宅を改造した昭和なたたずまいのネパール料理店です。

 明日はちょっと天気が崩れるような予報ですが、終日在廊予定でお待ちしておりまする。