絵師敬白

絵本『おつきさんとねこ』の絵を描き始めたのは コロナ禍の前だ。

その後ガラッと変化した前代未聞の日常を経験し、 この春に続きを制作してようやく完成した。

それまでの当たり前の世界から不意に引き離され、 森の中で孤独を月に癒される猫の姿は、 不思議と今の世の中を反映しているように見える。

見守る月の下で逞しく生きる命が 少しでも描けていればと思う。

 

2021年4月 長野亮之介

Posted by mar