庭日記

こんばんは。長野亮之介です。おうちギャラリー「蝶たちの通う庭」、今日で最終日でした。おかげさまで延べ101名の方にご来場いただきました。ありがとうございました。

昨日の土曜日は、またもやブログが書けずすみません。最後のお客さんが帰ったのは朝の4時半だったのです。友人でライターのカナコちゃんが終電を逃してしまい、「じゃあ、呑もう」ということに。空が白むまで呑んだのはずいぶん久しぶりでした。今回の日程設定は、淳子の命日の18日が初日。しかし平日で来られない人もいるでしょうから週末までとし、期間は短いけど四日間としました。6/18のブログで書いたように、今回のために描いた新作は一点のみです。場所は駅から10分以上歩く我が家だし、三回忌を兼ねてるし、展示する絵は少ないということで、実のところ一日5人、計20人くらい来ていただければ大成功と思っていました。案内ハガキに“ご連絡を頂ければお待ちしています」と書いたのですが、連絡を事前にいただいた方は30名くらい。これはすごい!と思っていたのですが、想像を上回る皆さんに来ていただき、感謝に堪えません。淳子さんの人徳を甘く見ていたようです。ごめんね〜。

前日とうって変わって天気のよかった土曜日は、最初のお客さん、フーちゃんが淳子の仏前で読んでくれた浄土宗のお経から始まりました。フーちゃんはプロのパントマイマーなのですが、なぜかお経が読めるのです。これまでも何度か読んでいただきました。「素人だけどね〜」といいつつ、なかなか味わい深い読経です。それからは次から次へと訪問者が。僕の母85歳も来訪したのにはびっくり。母は今年1月に左股関節を人工関節にしたばかりで、歩くのがまだ十分ではないはずなのに元気に登場。母は強し、です。夕方からは会場の居間は宴会場に様変わり。僕の家に常連で遊びに来る友達が台所も仕切ってくれて助かりました。そして気がつけば朝の4時半…。

今朝は中学時代の友人モリからの電話で9時半に起こされました。睡眠時間5時間。まあいいか。10時半に来訪してくれたモリは公立中学の校長先生です。COVID19な4、5月も最高責任者として毎日登校していたとか。この春は本当に学校関係者、生徒たちとその家庭は大変でした。うちは子供がいないのでその大変さの真実はよくわかっていないですが、友人たちから漏れ聞く話はなかなかハードです。先生は慣れぬリモート授業の対応に四苦八苦し、子どもたちは沢山の学校行事が中止と延期の嵐にあって、フラストレーションがたまっているようです。その解消に我が家がなると思ったのかどうか知りませんが、今日はなぜか、保育園から中学生まで子供連れの友人たちが4組も重なりました。一時期は幼稚園のように賑やか。中でも友人で新聞記者のユミコちゃんの娘、三歳のユズキちゃんには気に入られてしまいました。僕はどういうわけか、幼児と動物には好かれることが多いようです。大人の女性にはなかなか見向きもされないですが、それはともかく「ナガノさん遊ぼうよ〜」と久しぶりに女子(?)にモテて、おじさんは鼻の下が伸びてしまいました〜。今日もまた午後の早い時間から宴会モードになりましたが、それでもお客さんがひっきりなしでなかなか座に腰を落ち着けません。今日の台所は、友人たちとこの10年続いている宴会バンド『品行方正楽団』のピアニスト、ノリコさんが仕切ってくれました。ありがとう。8時過ぎ、皆さんがお帰りになったあとで、長い付き合いの友人ヤマさんと二人でアフターコロナの世界について語り合いました。世界中の河川をカヌーで下り、ヨーロッパでの生活も長いヤマさんの話は実体験と豊富な読書量に基づいた知見に満ちて刺激的です。ヤマさんが帰ったのは11時頃。楽しい濃密な時間でした。いつもながらですが、ドタバタのうちに準備をして怒濤のように時が過ぎる僕の個展(?)は予想を超えた人数の皆さんに来ていただいて無事終了しました。ありがとうございました。

 

庭日記

家ギャラリー2日目。今日は朝から雨の優しい音が耳に入ってきました。庭に高木が多いせいか、雨粒は葉に当たって音が多くなり、実際に降っているより多く聞こえる気がします。そんな天気のせいもあり、今日訪れてくれた人は5人でした。その分ゆったりと説明もでき、庭も見ていただけました。初めて我が家に来たリサさんは、建物にとても興味を持ってくれて一々感動してくれます。古民家ですか?と聞かれました。古民家の定義はよくわかりませんが、この家は築60年くらいのはず。淳子が生まれ育った家です。和風と洋風の折衷のような様式で、確かにちょっと珍しい設計かも知れません。とはいえ、特別な建築家が設計したものではないようで、昔近所にあった工務店の人が建てたと淳子から聞いた気がします。この家は、屋号をハナタレ亭と言います。以前飼っていたコチビというネコが、いつも鼻を垂らしていたのに因んで勝手につけた屋号ですが、淳子と僕は気に入っています。「まだまだ俺たちハナタレ小僧」という意味もあるし、「野に山に放たれる」という意味も重ねたりしています。

昨日は暑いほどだったのに、今日は一転肌寒く、ネコどもはお客さんの膝にすり寄って暖を取っていました。ネコは今抜け毛の季節で、服に毛がついてしまって申し訳ないんですが、ネコ好きの方は全然意に介さずネコのわがままを許してます。ありがたいことです。昨日は久しぶりに大勢の方にあって疲れたので、今日はゆっくり英気を養います。明日またお待ちしてますね〜。

庭日記

今日(6/18)、家ギャラリー初日を迎えました。

朝からソワソワと掃除や飾り付けをしているうち、いつの間にか11時。最初のお客さんが来る時間になってしまい、それからはずっと夜までお客さんが途切れませんでした。2年経っても淳子のことを思ってくれる皆さんに感謝しか有りません。それにしても、家ギャラリーでも始まってみるといつもの個展と変わらない時間が流れます。違うのは、ネコどもが時々やって来ては、お客さんの相手を気まぐれにしてくれること。そしてなにより、庭を見ていただけることも大きな違いです。今回の企画は、絵よりもじゅんこの庭が主役です。本当は庭に絵を飾りたいところなんですが、蚊が多いことと、雨がいつ降るかわからないことで今日は室内だけに絵を置きました。土曜日辺りは天気が少し持ち直しそうなので、もしかしたら一部外に飾れるかもしれません。

うちの庭には大きなビワの木が有り、今は実が盛りです。今日は来てくれた友人たちに手伝ってもらって実を採りました。三人掛かりでシートを広げてもらい、そこに二階のベランダから高枝切り鋏で枝を切って落とします。上と下の連携が思いがけず面白かった。手伝ってくれたウヅさん、エビちゃん、ミツコさん、ありがとうございました。まだまだ実は有るんですが、届かないところのものも多い。切って掴める高枝切り鋏を買わないとなー。

明日は2日目ですが、雨模様です。足下が悪いですがもし御都合が付けばお寄りくださいね。お待ちしています。

 

 

庭日記

長野亮之介です。こんばんは〜。昨日(6/16)は真夏日の気候の中、6時間ほど庭の掃除にかかり切り、夜は「地平線通信」に載せる8コママンガを描くのに時間がかかってしまい、ブログを書けなかった〜。ごめんなさい。夏の庭はあっという間に草が萌えて、すぐにぼさぼさになってしまう。刈った草や、剪定した枝葉をガラ袋(60㎝×90㎝)に詰め込んだら、18袋にも!!

通信に描いたマンガは、仲間とスタートした、長野県の水害被災者支援のTシャツ作りをテーマにしたもの。登場人物(?)が岩手県大槌町の出身というキャラ設定なので、セリフを岩手弁で書こうと思ったのが間違いのもとでした。岩手は広いので、地方に拠って微妙に言葉が違う。ネットで調べてもなかなか思うような単語や言い回しが出てこず、結局マンガの構成よりも調べ物の方が時間がかかってしまった。もっと早く手がけておけば、現地の人に直接聞けたかもしれないのに。
今日(6/17)は家の掃除をして、飾る絵を額装したりしているうちにあっという間にこんな時間。もう日が変わって、淳子の命日18日になってしまった〜〜。
家をギャラリーに見立てる試みは初めてだ。搬入搬出がないのでラクかと思ったけど、掃除が大変で案外おおごと。普段から綺麗にしてれば良いんでしょうけどね〜〜。
今回はいつも通りの“個展”をやるかのような、案内ハガキを皆さんに出したけれど、実はこの“個展”のために描いた絵は一点だけです。「少なくとも3点は描こうよ」とマルヤマさんに厳しく言われていたのだけど、間に合いませんでした。三月の個展以降に仕事で描いた絵は何点か有るので、過去の個展で描いた絵を含め、全部で13点ほどの絵を飾る予定です。
有り余るほど時間が有ったコロナな4、5月は何をやっていたかと言えば、庭の畑をいじったり、縁台を作ったり。おかげでエクステリアは綺麗になってます。今回の“個展”では、庭を見ていただければと思います〜。もし天気が良ければ、庭にも絵を飾ろうかな。
せっかくだから、19日の金曜日くらいにZOOMを使ってオンラインギャラリートークをやってみようかな??なんて漠然と考えてます。どうなるかわからないですけどね。興味のある方はこのブログを見ておいてくださいね〜。

庭日記

 こんにちは。長野亮之介です。僕が住む東京の小金井市では、梅雨の最中なのに今日(6/15)は雨も降らず、湿度と気温が高くて真夏のような一日でした。飼いネコたちが早くもバテバテの様子。まだ冬毛が抜け切ってないから、暑いだろうな。ネコたちの親であり、僕の大切なパートナーだった長野淳子が亡くなったのは二年前、2018年の6月18日でした。あの時は梅雨らしくシトシトと雨が続き、気温もこんなに高くなかったような気がします。
 今年の命日は、法要用語では《三回忌》というそうです。丸二年経った命日なのに「三回」って、ややこしいですね。人は亡くなると、十回の審判を受けるチャンスがあるという儒教に基づいた考え方に沿っているとか。四十九日まで七日に一回で七回。そして100箇日、一周忌、三回忌で10回。生前の行いが良い人は7回までに審判を終えるそうですが、そうでなくてもチャンスがあと三回ある。三回忌はその最終トライアル。冥界の裁判官たちはなかなか忍耐強いようです。行いの良かった淳子はきっと、とっくに天界に行っていると思うのですが。

 淳子を偲ぶため、亡くなった年の秋に《ズットスキダ展》、昨年の命日には《J・風そよぐ庭から》という小さな個展を開催しました。会場は阿佐ヶ谷のカフェギャラリー【ひねもすのたり】。オーナーのサチコさんは淳子共々30年来の友人です。「今年もやりませんか?」とお声をかけていただいたのですが、思いもよらぬCOVID19で予定が狂いました。代わりにといってはなんですが、我が家にちょっとだけ絵を飾ろうと思います。個展とはとても言えないもので、個人的な法要みたいなものかな。淳子の葬儀はお坊さんも呼ばない人前形式だったし、今回も一般的な法要はしないので。一応タイトルを付けました。《J・・蝶たちの通う庭へ》といいます。昨年のミニ個展の《J・》を踏襲して、《J・・》というのは、いつも一緒に個展を作っている相棒のマルヤマさんのアイデアです。

 淳子が愛した我が家の庭には、蝶道(ちょうどう)があり、毎年この時期になると同じようなコースをひらひらと黒いアゲハチョウが舞います。庭にはサンショやミカンなど、アゲハチョウの食草である柑橘系の樹木が有るからでしょうけど、その優雅な姿を見てると、どこか幻想的。何だか異次元空間から現れるようです。奄美大島では蝶を先祖の魂の化身と考えると、島出身の友人から最近伺いました。そんな話を丸山さんとしているうちに決まったタイトル。僕の個展タイトルはいつもこうして丸山さんとの雑談の中から生まれてきます。

 実を言えば、ハガキに載せた絵を描いている時はまだタイトルが決まっていませんでした。絵は9割方できた段階でしたが、何かが足りない。コイの上に乗っているネコの目線が収まらないのです。ところがタイトルが決まった時に、「そうか、ネコは蝶を追っているんだ」と気づきました。蝶を描き込んでみると、ぴったり収まって見えました。こういうの、なんと言う現象なんでしょうか?不思議です。

 前述した奄美出身の友人というのはイトウさんと言うイラストレーターの方です。昨年末に、沖縄の浜比嘉島でお目にかかりました。淳子が大好きだった海に散骨をしたのですが、その際イトウさんにはいろいろとお世話になったのです。散骨をしたその日に帰る予定だったため、那覇へのバス停までイトウさんに送っていただいたのですが、道中の車内に蝶が飛び込んできました。運転をしていたイトウさんが当たり前のように「あれー、淳子さんが挨拶に来たよー」と応じます。パートナーのヒロミさんは、「長年ドライブしてるけど、チョウチョが飛び込んで来るなんて初めてよー」と驚いてます。蝶はしばらく車内を舞い、やがて外に出て行きました。そのとき、“魂の化身”の話を聞いたのでした。淳子は亡くなる前に、『(これからは)私は天にいるよ』と言いました。天にいて、僕やネコどもを見守り、時々チョウチョになって、近くに来てくれるのでしょうか。この梅雨時もひらひらと舞っています。

庭日記

6月18日の長野淳子の命日に向けて、「J..蝶たちの通う庭へ」のブログを開設しました。

例年、この時期は阿佐ケ谷の「ひねもすのたり」で個展を開催し、ご縁のある方々に集まっていただいていましたが、今年はコロナ禍の終息が見えないこともあり、自宅で数点の絵を展示するだけにとどめることにしました。6月18日(木)〜21日(日)の4日間、ご興味のある方は連絡をくだされば、お待ちしています。

このブログにも作品や雑感などを掲載していきたいと思います。