破猫日記

おはようございます。破猫盤乗展は昨日(4月12日)で無事終了しました。5日間、5時間/日という短い会期でしたが、おかげさまで130名ほどの方にご来場いただきました。ありがとうございました。思わぬ出会い、再会などもあり、僕の作品をご披露させていただく以上に、こちらが楽しませていただきました。

僕はいつもながら個展会期ギリギリまで制作をしています。締め切り近くならないと机に向かえないという悪癖が抜けません。ということで今回はお花見もする暇がなく、個展が終わってホッと一息ついた今朝、庭を眺めると、桜はすでに葉桜。紫のダイコンバナ、白いハナニラが盛りになり、キツネアザミがヒョロヒョロと伸びてます。すっかり春爛漫ですね。

 昨日は5時に閉廊してから撤収作業。手伝いにマルヤマさん、クシマさん、カミヤさんが駆けつけてくれ、お客さんで居合わせた友人のキョウコさんも含めて5人で片付けをしました。義理の弟に当たるテッチャンが車で荷物を運んでくれたので、いつもなら荷物と一緒に帰らなければならないのが今回はフリー。先に帰ったキョウコさん以外の4人でささやかに打ち上げをしました。旅の経験が豊富で、知識欲の旺盛な人たちばかりなので、人のうわさ話から世界情勢まで話題の幅が広い。どんな話題になっても全員がキャッチボールできる楽しい時間が過ごせました。

 このあとは個展の後始末をしつつ、4月23、24日に迫ったお芝居「ノーレイ ノーレイン」の練習が続きます。おかげさまでたくさんの方に予約をしていただいています。思いがけない方にも興味を持っていただき緊張しちゃいます。素人芝居なのでヘタクソですが、劇団員一同楽しんで臨みます。二日間3回の公演のうち、24日のマチネ(13時〜)は残席6となりました。 コロナ下で入場者数をへらしているためご迷惑をおかけしますが、他の2公演はまだ余裕があります。引き続きよろしくお願いします。

・日程(3回公演)
4月23日(土)17時、
   24日(日)13時、17時
@メルシアーク神楽坂 http://merciark.com/access.html
 
・予約フォーム(必ず事前予約を願いいたします)
 
ではでは、またどこかの個展会場でお目にかかれることを楽しみに。
ありがとうございました。

破猫日記

おはようございます。今日も東京はいい天気のようです。先週金曜日から始まった破猫盤乗展は今日で最終日。今日も12時から夕方5時まで僕は終日在廊予定です。平日ですが、お時間ある方は是非お越しくださいね〜。

今回の展示テーマ「音楽」にちなみ、会場入口すぐ左手の壁におもちゃの鍵盤が展示されています。テーマを決めた昨年末頃に、個展を一緒に作っている相棒マルヤマさんがすぐに提案したのが、「何か会場に音が出るものを展示したい」ということでした。音楽好きのマルヤマさんの琴線にテーマが触れたようで、早速色々と音の出るグッズを探してきました。その結果候補になったのが録音再生のできるボタンのようなものと鍵盤でした。

この鍵盤は子供の知育玩具で、商品名はmusical matと言います。クルクルと巻いて収納できる薄いマット状なのですが、描かれたピアノの鍵盤を押すとドレミファソラシドレミの音が出て、半音も使える優れもの。ご愛敬で8種類の動物の鳴き声が聞けるボタンもあります。キリンの鳴き声なんていう珍しい選択肢も。

このマットの上に、僕の絵を配したプリントを重ねて展示しているわけです。僕の描いたイラストをレイアウトする上で、下のマットの感応部分に正確に合わせて配置をする細かい調整は全てマルヤマさんのお仕事です。さらに展示用に「猫ふんじゃった」の楽譜まで作成。ぜひ遊んでみてください。僕の個展はこういう遊び心に溢れた友人たちに支えられています。

昨日は半世紀ぶりの友人との再会がありました。小学校3、4年生の時の同級生ユウコさんです。実は、彼女は今思えば淡い初恋を覚えた相手でした。もちろん10歳ほどの子供の頃ですから、付き合いとかそういうことではないんです。5年生以降はクラスも違い、以降半世紀、消息も全く知りませんでした。それがなぜ今個展に来てくれたかといえば、この歳になって昔が懐かしくなり、覚えている同級生の名前をネットでサーチしていたところ、たまたま僕の個展情報がヒットしたからとのこと。会場に来た時はもちろん彼女だとは全く認識できませんでした。でも顔を見たら昔の面影があり、当時からちょっとハスキーだった声もなんとなく名残があります。とにかくお互い元気にここまで生きてきて再会できたことが嬉しい出来事でした。僕はSNSをやらないので、ネット上の思いがけない再会というのは知らないのですが、個展のおかげで時々こうした思いがけない出会いがあるのが素敵です。

ではでは、今日1日の出会いを期待して会場でお待ちします。

 

破猫日記

おはようございます。今日も季節外れの暖かい日になりそうですね。破ニャン盤乗展4日目です。僕は12時から夕方5時まで、今日も1日在廊予定です。平日ですが、お出かけいただければ嬉しいです。

iPadで描いた最初のイラスト。会場に展示してある最終版では、まったく違った構図と色味になっています(でも、誤植があります)。

今回の展示のタイトル「破猫盤乗(はにゃんばんじょう)」は、「波乱(瀾)万丈」のもじりです。僕が今回のために書いた最初のイラストを見たマルヤマさんが、「これは破れ猫だ!」とひらめいて、そこから「破猫」という言葉から、最近恒例となっている“四文字猫語”として「破猫盤乗」を思いつき、僕が「猫」をニャンと読ませることを提案して合意となりました。僕の個展タイトルはいつもこんなふうにマルヤマさんと二人で言葉遊びをしながら決まります。

会場のメゾンドネコは、猫の絵しか展示しないわけではないのですが、僕が猫を飼っているし、画廊の客層は猫好きが多いので、ここでやるときは絵柄もタイトルも猫に寄せるのが恒例になっています。昨日は、ギャラリーの常連さんが立体の作品を購入してくださいました。ご自身も4匹の猫を飼っているという方で、ギャラリーのサイトにアップされた写真を見てピンときて駆けつけたそうです。お目当ての立体作品を「まだ売れてなくて良かったー」と愛おしそうに眺めている姿を見て、作品との縁って不思議だなと思いました。

個展でデジタル作品をたくさん制作し、展示をしたのはほぼ初めてと9日の日記に書きました。仕事でデジタルな作品を提供する経験もごく最近になってからなのですが、そのきっかけの一つになったのが、昨年末から年明けにかけて放映されたNHKのドラマの「生きてこそ」の仕事でした。お話の舞台の一つが雑誌の編集部なのですが、そこで出版している雑誌の表紙絵を手掛けました。制作時間の余裕があまりなく、かつあたらしいイメージという注文への僕なりの答えがデジタルで描く絵でした。Procreateもまだ本当に使い始めたばかりでしたが、たどたどしく使った覚えが。昨日はその時のディレクターが会場に来てくださいました。年代も近く、聴いてきた音楽の歴史も似ていたりして、話が弾みます。こういう出会いも猫つながりの一つですね。

劇団ハナタレ組公演:2022年4月23日(土)・24日(日)/メルシアーク神楽坂シアターにて

会場に、ハワイのフラダンス の衣装をつけた女性の絵があります。これはお芝居のポスターに提供した絵です。実はこの5年ほど、毎年1回ですが、仲間たちと芝居を作っています。昨年秋くらいから準備を始め、この個展が終わった後の今月23(土)、24日(日)にその公演があるのです。ハワイ帰りの新婚夫婦のもとに、次々と不思議な闖入者が訪れ、事態が混沌としていくというオリジナル物語が笑いとちょっぴり涙をそそる……といいなあと思いつつ、絶賛練習中です。僕も役者として出演します。かなりエキセントリックな役柄なのですが、自分の中にこんな面もあるんだな——との発見が楽しく、個展会場に来る電車の中で毎日台本を繰り返し読んでます。

役者は皆他に仕事があり、集まってできる練習時間が限られるのが毎回の課題ではありますが、皆お芝居が大好きで、日芸出身の厳しい(?)演出家のもとでワイワイと練習しております。二部構成で、お芝居は45分ほど。ミュージシャンを招いた第二部は、アンデス音楽の演奏家長岡竜介さんのステージです。両方で1時間半ほどの舞台を3回やります。もしご興味がありましたら、会場に置いてあるチラシをご参照くださいね〜。

 

 

 

破猫日記

おはようございます。長野です。今日は東京の最高気温26度とか。桜の花がまだ散り残っているのに夏日ですね〜。。「破猫盤乗展」3日目。ギャラリーは12時から午後5時までの開廊です。僕は終日在廊予定です。今回は会期も短く、ギャラリーの営業時間も短いのでなかなかお時間が合わせにくいと思いますが、もしタイミングが合うようでしたら嬉しいです。

昨日は土曜日で40名ほどの方に来ていただきました。グッズのひとつ、トートバッグは売り切れました。ありがとうございました。

今回作った売り物の中に、「文芸猫景色」という小冊子があります。昨年、時事通信社で10回の短期連載をした「文学猫景色」という記事と、挿絵をまとめたものです。明治から現代までの文学作品の中で猫が出てくる小説を取り上げ、作家が猫をどのように描写しているかを紹介するという趣向の記事でした。猫の姿を探して小説を読むという試みはなかなか楽しく、文章も結構楽しんで書きました。昨年のメゾンド猫の会場でイラストの原画は展示したのですが、全部の記事は紹介できなかったので、この度小冊子としました。絵だけではなく記事もそれなりに読めると思いますので、ぜひお手にとってみてください。(詳しくは以下のページをご覧ください)

会場入り口を入って右手窓側の台の上に立体作品が5点飾ってあります。「破猫盤乗」という今回のタイトルを具体化したもので、5匹の猫がそれぞれレコード盤の上に乗っています(他の3匹は、「会場風景と作品」のページで見てください)。石粉粘土という粘土を使って制作しました。

この素材は紙粘土よりも粒子が細かく、精密な成形ができるので僕は愛用してます。猫の形の中は空洞になっていますが、一気に作ることはできないので、初めは胴体の前半を作り、乾いたら後半部を作り足していき、さらに胴体が乾いたら手足尾などのパーツを付け加えていくような作業になります。時間がかかるので、絵の制作と平行して粘土をこねるという感じになります。粘土をこねると当然手がベタベタになるので、丹念に手を洗ってはまた絵筆を取る。この作業の切り替えをもう少し効率的にできるような、なんかうまい方法はないかなと思うんですけどね。

立体猫たちが乗っている直径20センチ弱の円盤が、EP盤と呼ばれていたレコードです。最近はブックオフなどでEP盤やLP盤が投げ売りされています。ほとんど新品のような状態のものも。今回ディスプレイに使っているレコードもそういうものを手に入れて使いました。「この立体猫が乗っているレコードをプレーヤーに乗せたらくるくる回って可愛いかもね」と昨日訪れた友人に言われました。確かに可愛いかもしれないけど、レコードプレーヤーの回る速度は結構早いと思うので、目が回るかもしれません。

ではでは、今日もよろしくお願いします。

破猫日記

おはようございます。今日は天気も良く、気温も23度くらいになるとか。破猫盤乗展は2日目です。今日も12時から17時(午後5時)まで開廊です。僕は今日も終日会場でみなさんにお目にかかれるのを楽しみにお待ちしています〜。

僕は中央線沿線に住んでいるので、ギャラリーに行くときは東京駅から歩きます。八重洲口から徒歩約8分ほど。八重洲口には各地への高速バス発着所があります。ここの前を通るとき、ふとバスの乗降口に吸い込まれたくなります。ちょいとステップを登れば、北陸や、東北や、関西とか行けるんだよなー。個展直前まで制作に追われてあまり散歩すらしてなかったので、今はとにかく旅に行きたい気持ちでいっぱいです。

バス停の誘惑を振り切ると、今度は八重洲ブックセンターの誘惑が。流通大手のAmazonが蔓延したおかげ(?)で、家に居ながらにして本が買える時代になった…けれども、やっぱり本屋さんのあの、物理的な本に囲まれる幸せ感は格別。昨日もついふらふらと売り場に入ってしまいました。面白そうな新刊書を手に取りながら、あれもこれも買いたくなっちゃう。でも通勤途中(?)なのでじっくり選んでる余裕がなく、結局何も買わずに出ました〜。八重洲ブックセンターの入り口横にあるニノキン(二宮金次郎)の銅像に挨拶してギャラリーへ。

平日なので出足はぼちぼちでしたが、今回の展示は色がカラフルで賑やか。皆さんの感触も良くて、嬉しい初日となりました。昨日も書きましたが、今回の新機軸はデジタルで描いたレコードジャケットの展示です。僕は基本的には紙に筆で描くアナログの絵が好きなので、デジタルには抵抗があります。

しか〜し! 今のデジタルアプリの表現力は侮れない。絵柄だけでなく文字要素が重要なレコードジャケットのような媒体を描くには、絵と文字を別々に描いて自由にレイアウトできるデジタル表現はとても向いていると思いました。昨日来てくれた友人のモメンコに、「こんなに表現幅があるんだ〜」と感心され、思わず僕が使っているソフトをお勧めしてしまいました。とはいえ、僕はこのソフトしか使ったことがないので他と比較できないからあまり客観性がないですけどね(ちなみに、Procreateというソフトです)。

今回このソフトで描いたジャケットを21点展示しています。2週間ほどの間にこの点数を描けたのは、デジタルのおかげかな。実は今回描いたジャケットの文字に何箇所かミスがありました。制作に追われたせいもあり、アーティストの英語表記が間違ってたんです。具体的にはサラ・マクラクランというカナダの歌手の名前表記や、ドゥービー・ブラザーズの英語表記に間違いがありました。デジタルな「原画」は簡単に直せるんですが、プリントアウトしたものは直せないので、そのままです。ご愛嬌と思ってください。

↑Procreateには制作過程をすべて記録する機能があり、動画として書き出すことができます。失敗や心の迷いがそのまま再現されてしまうので、絵描きとしては少々複雑な気持ちになりますが、でも、おもしろいですよね。

今回は展示関係グッズとして、トートバッグ(限定3部)とマグカップ(限定6個)、缶バッヂ(限定25個)を作りました。トートバッグは残り1部ですが、よろしかったらお手に取っていただければ嬉しいです。

昨日面白かった出会いは、彫刻家のタキグチさん。メゾンドネコから徒歩30秒のギャラリー・モーツァルトで二人展開催中の作家さんです。僕の会場に来てくれて、やはり立体にとても興味を持って下さいました。入れ替わりにタキグチさんの会場を見せていただきましたが、粘土で作られた20センチほどの立体作品が数十点並び、どれも造形がユニークで面白いです。もうひと方の作家イシザワさんの人物画も自由に楽しんで描かれている感じがよく伝わりました。お二方の展示会は今日までです。

ではでは、今日もよろしくお願いします。

破猫日記

おはようございます。今日は「ハニャン盤乗展」初日です。天気も良さそう。開場12時で、夕方5時までです。僕は終日在廊予定でお待ちしています。

今回の新機軸は、デジタルで描いた仮想レコードジャケット21点。カラフルで賑やかに展示しています。また、立体の猫たちも5点レコード盤の上でお待ちしていますよ。もちろん、いつものアナログの絵も新作6点をご披露します! 限定製作の小冊子「文芸猫景色」、そして、おなじみ「地平線カレンダー2022〜23(4月始まり)」も完成です。

昨日は搬入日でした。その朝4時まで立体物の製作にかかりきりでやや寝不足。毎回個展の時はこんな感じで、余裕で製作が終わったことがないです〜。

いつものようにタケダさんが車を出してくれ、そそくさと荷物を積み込んでいざ京橋のメゾンドネコへ。1年ぶりの京橋界隈は、なんだかあちこちで工事してる感じです。僕の人生はなんだかずっと文化祭をやってるようなもんですが、文化祭って、本番直前の慌しいながらも何かみんなで作っているような高揚感が一番たのしい。個展でも、孤独な製作を終えて、搬入の時のみんなでワイワイ言いながら会場を作る時間が幸せですよね。

昨日一緒に搬入をしてくれた面々もきっとこの高揚感を楽しんでくれているのだと思います。大阪から夜行バスでわざわざ駆けつけてくれたクシマさんはいつものようにワンイシューに取り組んでもらいました。個展の相棒のマルヤマさんの企画で、今回は会場に音の出る電子鍵盤を展示しているのですが、このセッティングをお任せしました。凝り性というかアイデアマンの久島さんをはじめ、この文化祭人生を楽しんでくれる友達がいつも周りにいて幸せだなと思います。会場で音を出してみてください。

ゼンちゃんとオオツさんは二人で組んでレコードジャケットのセッティング。一つ一つ色味を見て並べる順番を決め、正確に水準を出しては丁寧に貼り付けていく仕事を見てると、僕にはとてもできません。さすが写真家だけあって、展示には一過言持っているゼンちゃんです。それを補佐するようにテキパキと作業をするオオツさん、本職の助監督の仕事ぶりの一環を見たような気分でした。


オオツさんのパートナーのヒトミちゃんには地平線カレンダーや、今回作った小冊子の封入を担当してもらいました。大好きなBTSを聴きながら黙々と作業をしてくれて助かりました。職人肌のタケダさんは額縁のセッティングとライティングが独壇場。任せっぱなしで安心です。そして総合プロデュース的な立ち位置のマルヤマさんはいつものように会場の配置図を用意した上で、ポップやジャケットの印刷、その他諸々すべてを統括してくれてます。舞台監督のような感じです。

最後に仕事帰りに駆けつけてくれたカミヤさんはバタバタとした会場作りの中におっとりした空気を入れてくれました。

1時から始めて、会場作りが終了したのは8時半ごろ。いつもより額装した作品が少ないので早く終わるかなと予想していたのですが、凝り性の面々のおかげでしっかりと時間をかけていい雰囲気を作ってもらいました。「破猫(ハニャン)文化祭実行委員」の面々の仕事ぶりをとくとご覧いただければ幸いです。