一息つきましょうねー

9月18日(日)

今日もギャラリーオーナー加藤さんとの朝のご挨拶第一声は「暑いですねー」だった。明日から天気は下り坂らしいけど、とりあえず暑い。

いきなり昔話だけど、学生時代に映画研究会に所属していた。当時学生映画と言えばフィルムの8ミリ映画。資金が潤沢にあれば16ミリと言う選択肢もあったけど、僕らは迷う事もなく8ミリだった。撮影のために深夜のコインランドリーに血のりをぶちまけたり、廃車を買ってぶっ壊したりと、かなり無茶な事もした気がする。その当時の映研後輩MK夫妻が来てくれたのは嬉しかった。彼らは二年前の個展にも来てくれたのだけど、その時はすれ違いで会えなかったのだ。その日電車の人身事故が原因で、僕はギャラリー到着が大幅に遅れたと言う事情だったと今日思い出した。

昨日に引き続き鮭TプロジェクトスタッフのKYちゃんが、友人のSネエと一緒にやってくる。MK夫妻が帰った後はしばらくお客さんが途絶え、お二人とじっくりいろいろな話をした。ヒッピーが卒論のテーマと言うユニークな視点を持つSネエの話が興味深く、突っ込んで話を聞いてしまう。少々日差しが弱くなった3時頃から次々とお客さんが。OTさんは映画の助監督。いつもながら飄々とした感じで現れた。ギャラリーの近所に定番のロケ地が何カ所かあり、場所はすぐわかったそうだ。ギャラリーに来るのに意外と迷う人もいる。パントマイマーのHFちゃんは、初日に来るつもりだったが道に迷い、ついにその日は諦めたそうだ。とは言っても、そう難しい道ではないのでお気軽にどうぞ。そのHFちゃんのご友人がお二人居らしていただいた。奥様と登場したMM氏は結構長いおつきあいの出版社社長。しばらくご無沙汰していたのだが、相変わらず元気そうだ。彼が主宰するS社は僕のこれまで唯一の絵本「幻の鳥ガーニーズ・ピッタ」の版元でもある。この絵本の原画は来週から追加展示する予定です。昨日来てくれた彫刻家OTさんから熱烈所望して頂いたので。山仕事仲間のOMさんも奥様と一緒に来て頂いた。前後して地平線会議仲間のWH氏と奥方のK子ちゃん。さっきまで閑散としていたのに突然人が一杯になってしまったので、応対が悪くなってしまい、済みませんでした。OMさん御夫妻はいつの間にか帰ってしまい、挨拶が出来なかったのが残念。人の波はまだまだ続く。地平線会議代表世話人のEYさんと、そのパートナーのKSさん。KSさんは読売新聞の連載「銀幕一刻」に大胆にも僕を起用してくれた恩人でもある。

「望星」編集部のTKさんは展示の資料を届けに休みなのに出て来てくださった。地平線仲間のKSさん。長年お世話になっているファンキーな歯医者さんのSS先生。高校の同級生Tちゃん。その後に来たWJ君はTちゃんとはすれ違ってしまった。そして中学時代の同級生MK。さらには山仕事仲間の若い友人三人組(でもたまたま揃っただけですが)、アフリカ帰りのAくん。ランナー修行中のNちゃん。天然少女Aちゃん。差し入れを持って来てくれたのはすごく有り難いけど、ガリガリ君(アイスキャンデー)を二つってのはどうかなー。食べきれないし、置いとけないし。

ギャラリークローズ後、旧友MKと飲む。間際に来てくれた山仕事仲間の若者三人も一緒で、なかなか珍しい組み合わせだ。歩いて原宿通りまで行くと、ちょうど御神輿が最後の締めに入るところだった。青山熊野神社の例大祭だ。揃いの法被を着て勇壮に声を張り上げる担ぎ手達の姿はカッコいい。隣にいたAちゃんは「えー、御神輿をこんな近くで見るのは初めてー」と嬉しそう。彼女は子供の頃長く海外に住んでいたから、あまり目にする機会がなかったのかもしれない。神輿を担いで法悦境に入っている人々の心意気は多分何十年も前から変わらないだろう。見ていると原宿通りの今風の商店街の影がスーーッと薄くなって、昔の古い町並みが見えるような幻想に襲われるほど。「若者の街原宿」という表に貼り付いたイメージの奥に、地域共同体の姿がまだ根強く残っているんだなー。なんだか目からウロコが落ちた気分だった。

神輿を見ていただけでもちょっと場の興奮が移った状態で原宿通り沿いの庶民エスニックという感じの店に入る。中華風かなと思ったけど、クジラの立田揚げだとか、ダチョウの刺身だとか、バリエーションの豊富な店だった。教育者である友人MKと若者達は初対面だし、どんな飲み会の場になるのか見当もつかなかったが、お互い話題をどんどん膨らませて話が途切れなかった。普段もっと若い世代とつきあっているMKはさすがだけど、20代後半の若い友人達もなかなか会話がうまい。普段山で見ている姿とは違う一面が見えて面白かった。 3時間くらい飲んだところで腰を上げようとしたら、ちょっと威勢のいいお姉さんがふらっと近づいて来た。祭りに参加していた地元の方で、いい具合にほろ酔い気分の様子。「あんたたち帰るのはまだ早いよ、もっと飲みなさいよ(祭りなんだから)」と言って、お店の人に「この人達もう一杯づつねー」なんて陽気に注文したりしてる。なんだか地元の飲み会に紛れ込んだような気分。Aちゃんは「えー楽しいですねー。お店のお客さんに勝手に注文されるの初めてー」とはしゃいでいる。まあ勢いだからまだ飲んでも良かったのだけど、そこはオトナのMKが、お姉さんが向こうに行った合間に精算し、お開きとなった。どこか地方の居酒屋で飲んだような不思議な時間でした。

明日はギャラリーの定休日でお休み。皆様、また火曜日以降よろしくお願いします。

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