絵師敬白

ネコは時に何もない空中をじっと見つめる。
目には見えない何かを見ようとしている。
夜のしじまで狩りをする時も息を殺して、
見えないものの気配を読む。
音や匂いや、月の淡い光を味方につけて。
森に捨てられたネコと月の対話をつづった
童話『おつきさんとねこ』(平きょうこ作)を題材に、
森の中で生きるネコの姿を描き始めている。

2020年2月 長野亮之介

Posted by mar