亮月幽森日記

おはようございます。長野亮之介です。コロナウィルスがじわじわと迫り来てますね。このところ家にこもって絵を描いてる時間が長いのですが、訪れる友人たちのマスク着用率が高くなったような気も。東京マラソンの一般走者が参加中止に至るなどいろいろと影響が出始めました。身近では、モンゴルやミクロネシアへの旅を予定していた友人が渡航を再考させられたりしてます。僕の個展の様々なサポートをしてくれる友人のマルヤマさんによれば、SARSやMARSの時はウイルスが拡散した挙げ句自然に無害化されて収束に至ったという印象だったそうですが、今度はどうなるのでしょう。昨日からくしゃみが出るのでヤバいかな?と思ったけど、そう言えば花粉症の季節でもあります。僕はまだ花粉症という言葉が一般的ではない頃からスギ花粉のアレルギーと言われ、かれこれ半世紀近い花粉症もち。なぜか近年は症状があまりひどくないんですが、それでもくしゃみはでます。こんなご時世なので、くしゃみしてると白い目で見られそう…。

 前置きが長くなりましたが、メゾンドネコでの4回目の個展「亮月幽森(りょうげつゆうしん)」の準備中です。このタイトルは、今回のテーマである童話「お月さんとねこ」からヒントを得たもの。「亮月」は《明るい、美しい月》という単語です。「幽」は《奥深い》という意味なので、「幽森」で《深い森》という意味の造語です。メゾンドネコのオーナーであり、イラストレーターでもある平きょうこさんが書いた童話をもとに絵を描いています。これまでも月や猫は絵の素材として度々描いてきたけど、人の書いた物語を元に描くのは初めてなのである意味新鮮。しかも今回は相棒のマルヤマさんが編集者的立場で臨み、いつもにも増してタッグマッチ感が強く心強い限り。

 僕は普段アクリル絵の具や水彩絵の具を使って描くことが多いのですが、今回は画材を変えてみました。友人のイラストレーター、ペスカさんから教えてもらったAQYLAという絵の具です。水性アルキド樹脂という糊材を使用した水で溶ける油絵の具。使って見るとなかなかしっくりくる。アクリルのときも色鉛筆を併用するなどのミクストメディアが多いですが、今回もアクリルを混ぜてみたりして試しながら描いてます。使い慣れた画材と違って思い通りにならないのが楽しいなあ。ペスカさんには時々こうした新しい画材を教えてもらって刺激を受けてます。

 

お知らせ

3月6日(金)から10日(火)まで、ギャラリー「メゾンドネコ」で「長野亮之介・猫絵展4」を開催します。今回のタイトルは「亮月幽森──絵本『おつきさんとねこ』・序章」。現在、制作中の絵本を軸に、長野亮之介の新しい世界を見ていただきたいと思います。少しずつ情報をあげていきますので、また覗いてみてください。