帰って来たー!!飼い猫のクルミが今日突然帰って来ました。ネコくぐりを抜けて入ってきた途端、挨拶も無くエサの皿に顔を突っ込み、ガツガツと食べ始めた。一瞬信じられなかった。クルミとよく似た毛並みのカリンというネコもいるので、てっきりそっちかと思ったらクルミなのだ。クルミはちょうど二ヶ月前から行方不明だった。7月の半ば、ふと出て行った切り戻って来なかったのです。狩りが得意なタイプではなく、どこか遠くまで行って帰れなくなったとしても、野生で生き延びるのは難しそう。ただ、人なつこくて愛想はよいので、誰かに拾われる可能性は大きい。その場合は、名前や連絡先を書いた首輪を付けているので、連絡がありそうなものだけど無かった。この二ヶ月、我が家では建前的には「そのうち帰ってくるよ」ということになっていたものの、なんとなく「どっかで事故にでもあっちゃったかな」と言う暗黙の了解ができつつ有ったのです。
「けものけ展」の案内ハガキの<絵師啓白>に【僕の八匹の飼い猫達は…】というくだりがあるが、これを書く時は迷った。すでにクルミ失踪後一ヶ月半くらい経っていたのです。「正直に七匹と書くべきか。いや、しかし…うちのネコは八匹だ!」この判断で本当に良かった。
それにしても不思議なのは、クルミの外見が失踪前と全く変わらないことだ。やせ衰えてもいず、長毛の白い部分も汚れていない。それどころか、微かにシャンプーの匂いがする。首輪もちゃんと綺麗についている。どこかで飼われていたと考えるのが一番腑に落ちるんだが、じゃあなぜ、その「飼い主」は連絡もしてくれなかったのか?そして、なぜ今帰還を許したのか?ミステリーですねー。やはり「けものけ」なのか。ネコが人の言葉を話せたらとつくづく思う一日でした。