カテゴリー別アーカイブ: けものけ日記

けものけ展終了!ありがとうございました

IMG_9417 IMG_9423 IMG_9440最終日でした〜〜。中一日の休みを挟み、8日間のけものけ展、無事終了しました。最後のお客さんは終了時間の4分前に駆け込みでいらしたユキコさん。昨年から習っているスペイン語のキュートな先生でした。忙しい方なのでもう来ないかなと思っていたので嬉しい。おかげ様で約250名ほどの方にご来場頂きました。ありがとうございました。

撤収作業にはいつもながらの段取りの悪さで3、4名ほどの方にしか手伝いをお願いしていなかったのですが、結局7人も集まって頂き、スムーズに作業終了。またも僕はただウロウロしていただけでした。余りに無能な僕を心配して来て下さった友人達に感謝感激アメアラレです。ヒロミ&アケミ、タケダさん、ハナ、コバヤシさん、カヨちゃん、カミヤさん、ありがとうございました。

あんなにぎっしり詰まっていた壁面も、優秀な手伝い軍団のおかげであっという間に白い箱に戻ります。祭りのあとです。いつもながらお世話になるカヨちゃんのプリウスちゃんで自宅に戻ると、家では豪快な女子会が始まろうとしていました。羊毛研究家(?)のホンデさんを囲み、敬愛するホンジョねーさん、映画監督のアヤさん、美学生のマキちゃん、我が家の大黒柱ジュンコネーネー、そこにカヨちゃんも加わり、新たに祭りが。そして今もまだまだ宴たけなわです。話題はモンゴルから正倉院から、世界中に渡り、おもしろ過ぎ。ただ一人の男子(?)として楽しく加わらせて頂いてますが、ちょっと抜けてきました。明日までにサケカレンダーのサンプルを作らなければならないのだけど、かなり難しいこの状況は、これは不可抗力といっていいのでしょうか…。ムラタさん、どうでしょう?

 

さめざめと泣く

もう日が変わってしまったけど、昨日(9/25)ギャラリーに通勤(?)する途中、電車の中で女の人がさめざめと泣いていた。多分年の頃は20代前半。黒いサマーセーターにツータックの白いタイトスカート。目立つアクセサリーは付けていないが、左手の腕時計はブレスレット型の洒落たデザインで、その左手に持っている携帯にはハートが沢山ついたカバー。普段の彼女の携帯ライフは幸せなんだろうなーとおもわせるんだけど、その画面を見ては滂沱の涙を流しているのです。右手に握りしめたベージュ色のフェイスタオルで涙を押さえるものの、すぐに目頭には次の涙が溢れだす。携帯の画面から目を離し、窓外の風景に視線を泳がせるわずかの間は涙が止まるけど、また視線を戻した途端涙が。そんなに悲しければ見なければ良いのに、引き寄せられるようにまた携帯を凝視して、鼻水が流れるのも隠さず悲しみを噛み締めるように泣き始める。その姿に何だかすごく感動した。こんなにもストレートに泣き続ける女性の素直さと言うか、悲しみの純粋さと言うか。ピカソが「泣く女」という絵を描いているが、なるほど、泣く女は心を揺さぶる。彼女の心情とは無関係に、その姿は美しいなあと思った。それほど彼女を悲しませる携帯のメッセージは一体なんなのだろう。新宿で乗り換えるまでの20分間ほど、彼女の泣く姿に魅了された。いろいろ考えちゃった。ドラマはホントに日常の中にあるんだなー。

そんな「大事件」から始まった昨日はもう一つ「大事件」が。今回の展示作品の中に油絵が一点あります。この作品、実は僕の初めて描いた油絵。アメリカモンタナ州の友人の牧場でスケッチしたウシの絵を描いたもの。筆の感触や絵の具の混ぜ具合等、いつもと違う感触を楽しみつつ描いたもので、僕はすごく気に入っている絵です。この絵が売れた!!購入者は友人のマキちゃん。美大の油絵科出身の彼女が買ってくれたのが何とも嬉しくて。ちょうど版画家のペスカさんやスペイン語仲間のユミコさんとエミコさん姉妹など、一緒にいて気持ちのいい友人達が居合わせる場だったこともあり、とてもいい雰囲気でした。ありがとー。

会期終了まであと二日の今日(9/26)。マルヤマさんが多分徹夜をして作ってくれたDVDを受け取りにマルヤマ邸へ。マルヤマ家の愛犬クーちゃんとは相性が良く、会うのがいつも楽しみだ。しばし戯れてからブツを受け取りギャラリーヒッポへ急ぐ。口開けのお客さんは小学校時代からの友人アラトリ。今も当時のあだ名のまま呼び合っている。実は彼に送った案内ハガキは宛先不明で返って来ていた。そのまま連絡できていなかったのに、読売新聞の個展案内記事を見て来てくれたという。何ともありがたい事だ。

アラトリを皮切りに次々と懐かしい友人が訪ねてくれて、今日は懐かし旧友大会でした。締めくくりに学生時代の映画研究会の仲間達の飲み会に合流。卒業以来初めて会う先輩にも再会でき、楽しい夜でした。さて、いよいよ明日は最終日。

最終日の明日日曜日9/27は5時で終了になります。

旅の一座の物語

今日は雨です。気温もぐっと下がって肌寒い朝です。9月ももう終わりだから不思議ではないけど、シルバーウィークの間の晴天続きと暑いくらいの気温は天神様の粋な計らいだったのかな。

昨日は平日でもあり、お客さんも少なめで皆さんゆっくりご覧になっていかれました。お話しする時間もあり楽しく過ごせました。ありがとうございます。昨日朝一番でちょっとした新しい試みをしました。今回のプロデューサー役をして頂いたマルヤマさんの発案で、ギャラリートークDVD制作を試みたのです。ゴープロという小型カメラを僕の頭に装着し、作者自身の目線で今回飾った絵を解説するという試みです。このカメラ、二年前のソゾロアルキ展のDVD制作でも活躍しました。超広角レンズで画角が広く、アウトドアアクティビティでもよく使われているものです。友人のカナコちゃんにインタビュアー役をお願いし、一通りの絵を説明しました。途中お客さんが入ってくると少し中断しながらまた継続の繰り返し。なんだかんだで1時間半ほどかかりましたかね。今マルヤマさんが鋭意編集中です。あと会期はわずかですが、間に合えば販売予定です。マルヤマさんはお父上が映画関係者だったこともあるのか、映像センスが素敵です。小生の解説ぶりには不安が大いにありますが、楽しみです。

それで思い出しましたが、今回のメインビジュアルのケモノケ作品には物語があります。ギャラリー奥に飾っているちょいと目立つ描き下ろし(?)作品のことです。自転車の梱包に使われる厚めのダンボールに描いた風景の上に、案内のハガキに使った二体のネコの他、全部で六体のけものけが少し立体的に飾られているものです。

最初に作った二体のネコを見たマルヤマさんが、「これは旅芸人の一座のようだね」と言った感想をヒントに、残りのけものけを作りました。設定はこうなります。キセルをくゆらす黄色いネコが一座の座長です。手に斧を持っている事から分かるように、もともとは樵(きこり)で、山で稼いだお金をもとに興行を思い立ったのでしょうか。着物を着たメスネコは一座の看板女優です。春信の浮世絵「俄雨」のように足を少し見せた若い女優で、お芝居はそんなにうまくないんだけど色気があり、そこそこ人気があるのかもしれません。下の方にいるカエルのようなものは、一座の座付き作者です。「四六のガマ」という《蝦蟇の油売り》の口上に登場するガマがいますが、あれは前足の指が4本、後ろ足の指が6本と言われます。こちらの蝦蟇は腕が4本、足が6本というオバケガエルです。作家らしく右手に筆、左手には紙を持って、何やら文句を言っている感じです。多分口うるさい神経質なヤツでしょう。右手下方にいる切り株のオバケのようなものは、下っ端の雑用係。切符きりや舞台の小道具係などをしています。何しろ指が葉っぱなので余り器用ではなく、しょっちゅうミスをして皆から怒られているのですが、ウドの大木というか、柳に風というか、余り堪えない所が長所でもあるのかな。森の奥に見え隠れしているのが、一座の花形役者のバードマンです。鳥なので表情に乏しく決して芝居がうまいわけではないんですが、やたらハデ好きで見栄を切る仕草に華があり、大向こうに受けるのかもしれません。手に持ったリンゴ一つ食べるのにも仕草が大げさで、仲間内ではちょっとうざったがられる面も。

そんな彼らが旅をしている所が、背景の不気味(?)な山がある地域や、森の中の村なのでしょう。

昨日ギャラリーに来て下さった映画監督のアヤさん似そんな話をした所、「道化役のようなキャラが足りないなー」とアドバイスをくれました。彼女はドキュメンタリーの映像作家ですが、日常の風景に物語を見いだすという意味ではドラマにも通じるものがあるのでしょう。キャラを見るセンスがあるのだと思います。今回には間に合わないでしょうけど、今後一座の物語を少し発展させるのも面白いかなと思いつつ、昨夜は帰路につきました。

さて、けものけ展も後3日を残すばかり。今日も一日在廊の予定です。雨ですが、ご興味とお時間ありましたらお運び頂ければ幸甚です。

今日から後半

このシルバーウィークの連休中は見事に連日晴れていたのに、終わったとたんに曇り空。けものけ展も昨日のギャラリー定休日を経て後半4日を残すのみとなりました。始まる前はどうなるかと思ったけどあっという間です。ここでの作品展ではいつも連日ギャラリーに通っていますが、昨日のお休みが待ち遠しかった〜。家で仕事しているので普段は《通勤》が無いのです。日々通勤していらっしゃるお務めの方々はえらいなーと思います。

昨日の定休日にギャラリーにお越し下さった方もいらっしゃったようです。友人のヒトミちゃんから電話があり、「今ギャラリーの前にいるんだけど開かないの〜!!?」と連絡がありました。案内のハガキには書いていたのですが、表記が目立たなかったかもしれません。徒労になってしまった方、すみませんでした。

休みとはいえ、昨日は読売新聞で連載しているコラム「銀幕一刻」の絵を描いていました。18年続いている長期連載仕事で、映画の中のファッションをテーマに、3週間に一本映画を紹介しています。今回はイギリス映画「キングスマン」。数多のスパイ映画のパロディのような、それでいて独自のカッコ良さを持った快作です。皮肉とユーモアに溢れていて、冒頭からワクワク。登場人物造形も濃いキャラばかり。個人的には大好きな映画です。

また、《3.11カラハジマルカレンダー》のサンプル制作も進めました。2016年の3.11から2017年3.11までの日めくりカレンダーです。宮沢賢治の詩《雨ニモマケズ》をモチーフに、365枚のパラパラマンガを配したカレンダーを作ります。絶賛制作中…と言っても実はまだ20枚くらいしか描いてないので、これからが正念場になりますが。もし御興味があれば下記URLご参照くださいねー。http://saket311.naganoblog.jp/

 

 

9/23は定休日です

今日9/23(水)はギャラリーの定休日でお休みです。案内ハガキにも書いてありますが、もし気が付かずにお運び頂いた方がいれば申し訳ありません。

明日からは通常通り12:00〜19:00(午後7時)の開催になります。

会期は27日(日曜日)までで、最終日の27日は17:00(午後5時)までとなります。